繭玉抄
林田麻裕
玉子焼き焼くのが上手くなってきたお皿に移しホクホク笑顔
二個買えば三個になるよ鯛焼屋一個買ったら? 一個のままよ
突然の時雨にハーモニー付けて片想いだって恋は恋でしょ
「ぴぴぴぴぴあっピピピピピ」うっかりとキッチンタイマー雀の真似を
赤い糸ぴいんと張ってみるけれど「聞こえますか」の一方通行
歌仙「笑い声」の巻
連句部(おーたえつこ・辻 水音・波戸辺のばら・つじあきこ)
消しゴム版画 辻 水音
笑い声弾ける部屋や初句会 えつこ
手毬麩ぽんと浮く松の内 水 音
ウォーキング梅の香りに誘われて のばら
ぶらんこ高く青空キャッチ あきこ
おおいなる山並み遠く月おぼろ えつこ
遊び足りない放牧の牛 水 音
バイブルは『深夜特急』マカオまで のばら
彼はロッカー直球でくる あきこ
みなみちゃんたっちゃんにちと尽くしすぎ えつこ
ネイルサロンに咲く水中花 水 音
夏帽子赤いパドルの外輪船 あきこ
温泉卵毎朝ひとつ のばら
ひとまずは傘寿をめざそ月清し 水 音
小鳥らと飛ぶメリーポピンズ えつこ
白磁器に八千草一つ二つ挿し あきこ
背筋伸ばして昭和の女優 のばら
花の昼テイクアウトのメニュー表 あきこ
新入生のギリギリダンス のばら
芝萌ゆる国税庁から封筒が 水 音
南無阿弥陀仏三回唱え えつこ
炊き出しのおにぎりぎゅっと手のひらに あきこ
駅伝選手腕細すぎて のばら
富士おろしヘリコプターの旋回す 水 音
大売出しのビラひらひらと あきこ
0点のプリント持って元気よく えつこ
眼鏡男子を目で追うコート のばら
今もスキ三十余年独り身で 水 音
玉手箱から鯛やら海老よ えつこ
長老の十八番出るころ月のぼる のばら
スポーツの日の万国旗揺れ あきこ
松葉杖ついて歩けばバッタ跳ね えつこ
煎餅買いにお稲荷さんへ 水 音
マイレージ貯めて夢見た宿アマン のばら
ロゼシャンパンは春の色して あきこ
暗闇にあふれるように花盛り えつこ
しゃぼん玉ふわ丘の頂き 水 音
季湖さんからの雪景色 1月10日金曜日
写真・季湖
仕事始めは雪でした。冬タイヤがないので徒歩出勤。
コケずに無事帰宅。
今年も頑張ります(*^^)vV
季湖さんからの写真俳句の二枚目。
琵琶湖の朝焼け前の風景なのでしょうか。
淡い色合いで素敵。
今年も素敵な写真を待っています。
(すなお)