繭玉抄
林田麻裕
ラジオからピアニストの声優しくて鯉も恋する午前九時です
歳時記を知らないという友がいて私がヘンか彼女がヘンか
「涼しいとお腹空くね」と笑い合いあんパンぱくつく秋の夕方
どうってことない話しするランチ会心の空が晴れ渡ってく
アンテナが壊れたらしい電器屋のおじさんの足音覚えたわ
歌仙「草市や」の巻
連句部(おーたえつこ・辻 水音・波戸辺のばら・つじあきこ)
消しゴム版画 辻 水音
草市や手首に深き輪ゴム跡 水音
持ち寄りでやるお月見の会 えつこ
露の玉里芋の葉を転がりて のばら
セットで買うわ洗える着物 あきこ
かち割の音が響いて宵の町 水音
高校野球ナイターになり えつこ
通学の阪神電車込み合いて のばら
バックパックの背を追いかけて あきこ
記念日はあなたの好きなエビフライ 水音
和牛育てて六十年よ えつこ
高原の湖畔の空気ドックラン あきこ
ギター抱えて歌声広場 のばら
月冴えてスペイン階段駆け下りる えつこ
大聖堂に雪の精舞う 水音
純喫茶窓辺の椅子の古い傷 あきこ
織り職人の爪のギザギザ のばら
一服の煙草吹かして花の昼 あきこ
乳母車押す陽炎の中 のばら
渦潮の大きい波に船酔いで えつこ
鬼太郎が棲む境港へ 水音
天空の城に二の丸三の丸 あきこ
テストはいつも満点でした のばら
徹夜後の薄暗がりをごきかぶり えつこ
尻もちついて油汗かく 水音
今治のタオルかポロのハンカチか あきこ
恋占いの貴船神社よ のばら
つけまつげぱちぱち私にふり向いて えつこ
エステ通いでお金が尽きて 水音
かぐや姫今から月に帰ります のばら
枝豆ぷちっと飛んで泣き虫 あきこ
立ち呑みの不揃いの脚雁渡し 水音
仏の像のお堂にずらり えつこ
集落は合掌造り軒深く のばら
タラの芽ピッツァほろほろ苦い あきこ
明朗が我がモットーで花の雲 水音
卒業の子ら夢膨らませ えつこ
季湖さんの日々とお盆の設え
写真 季湖
仕事は週2回だけですが、꜆꜄
昨日。
36℃超え。長女が買ってくれたハンディファン有難いです。
お父さんお母さん、お帰りなさい。
泊まりに来ていた孫娘がお迎え団子に苧殻箸を刺してくれました。
という意味でお箸はたくさん刺します。
毎年変わりばえしない盆の膳ですが、
送り盆の前夜、
水塔婆、線香一束、樒一枝、苧殻で作った松明、お数珠、、
送り盆の朝5時
送り団子とあらめの炊いたんをお供え。
あらめの戻し汁を庭の上がり口の石に撒いて、
牛さん、頼んだよーー!あ、そうそう、
はぐれないように並んで行ってね。
来年もまた元気でお迎えできるよう、